「愚」(おろか)という徳、「損」の道の妙 (2006年12月号)
其れはまだ人々が「愚」と云ふ貴い徳を持つて居て、世の中が今のやうに激しく軋
み合はない時分であった。……これは谷崎潤一郎の小説『刺青』の中の一文です。江
戸時代の、のんびりしたようすを「愚」と賞賛しています。
幸田露伴も「今の人ややもすれば益の道可なるを知って損の道の妙を知らず」と述
べています。幸田露伴は、森鴎外、夏目漱石らと共に明治の三文豪と言われますが、
その中でも最も多くの毛筆原稿…
書家/川原世雲 巻頭言
月刊競書誌「実り」に掲載されている川原世雲会長のエッセイ。毎月更新。ごらんになった後はウインドウを閉じてください。<東京書芸協会>https://www.shogei.jp/
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